旅行保険の付帯

クレジットカードには、持っているだけで適用される旅行傷害保険が付帯しているものが多くあります。万が一、出張中に病気やケガをした場合や、フライトの遅延や手荷物紛失といったトラブルに見舞われた場合にも、保険が適用されるため、経済的負担を軽減できます。

利用の際の注意点

補償額や対象範囲が十分でない場合は、旅行保険の上乗せ補償プランの加入を検討しましょう。また、保険が適用されるには、旅行代金をそのクレジットカードで支払っていることが条件となる場合があるため、事前に保険適用の条件を確認しておくことが大切です。

手荷物の無料配送サービス

一部のクレジットカードでは、手荷物の無料配送サービスが提供されています。このサービスを利用することで、自宅と空港間の荷物の持ち運びが不要になり、移動時の負担を軽減することができます。

利用の際の注意点

利用できる空港や配送できる荷物の大きさ・重さに制限がありますので、事前に確認しておきましょう。

空港ラウンジの利用

クレジットカードには、出発前に空港ラウンジを利用できる特典が付帯しているものがあります。ラウンジでは飲み物や軽食が楽しめるほか、静かな環境でリラックスしたり、仕事に集中したりすることができるため、ビジネス出張者にとって非常に便利です。特に「プライオリティパス」が付帯しているカードであれば、世界中の主要空港にあるラウンジを利用することができます。

ATMキャッシング

海外では、クレジットカードで現地通貨を簡単に引き出せるATMキャッシングが便利です。日本国内の銀行では対応しにくい外貨引き出しも、出張先の空港やホテル、街中のATMで手軽に利用可能です。海外キャッシング手数料や金利が発生するものの、為替レートが銀行の両替レートより良い場合もあるため、適切に活用すればコストを抑えられます。

おすすめの使い方

帰国後に繰り上げ返済の手続きを行うことで金利の負担を軽減することが可能です。多くのカード会社では、繰り上げ返済を希望する場合にカスタマーサービスへの連絡が必要なため、返済手続きの詳細を事前に確認しておくと良いでしょう。

利用の際の注意点

ATMキャッシングを安全に利用するためには、空港やホテル内などセキュリティの整った場所でATMを使い、暗い場所や人通りの少ないエリアは避けましょう。利用時は周囲に不審な人物がいないか注意してください。またスキミング対策として、カード挿入口やキーパッドに不自然な機器がないかを確認しましょう。

スキミング

国内外を問わず、クレジットカードのスキミング被害に遭うリスクに注意が必要です。スキミングとは、専用の機器を使ってカード情報を不正に読み取られることを指します。

対策

• ATMでのカード利用時は、周囲に不審な人物がいないか確認し、ATMのカード挿入口やキーパッドに異物が付いていないかチェックします。また、可能であれば、信頼できる店舗や空港のATMを選ぶことが重要です。
• 多くのクレジットカード会社では、カードが利用されると即座にメールで通知が届くサービスを提供しています。このサービスを利用することで、不正利用を早期に発見しやすくなります。

万が一、カードの利用明細に不正な取引があった場合は、すぐにカード会社に連絡し、カードを停止しましょう。

利用限度額

海外出張中は想定外の出費が発生することがあるため、クレジットカードの利用限度額に注意が必要です。

対策

• カード会社に事前に連絡して限度額を一時的に引き上げる手続きを行うことをおすすめします。実際の利用予定よりも少し余裕があると安心です。
• 複数のカードを用意しましょう。

不正利用検知システム

海外など通常と異なる場所での利用の場合、不正検知システムが作動して利用停止されることがあります。特に、頻繁に利用していないカードを海外で使用する場合、不正検知システムが誤作動しやすいようです。

対策

• 出発前に海外での使用予定をカード会社に連絡しておきましょう。

• カード会社への事前連絡
  出発前に、海外での利用予定をカード会社に連絡し、カードの利用可能状況を確認しておくと、不正利用検知システムによる停止リスクを抑えられます。
• 利用限度額や付帯サービスの確認
  海外出張で使えそうなサービスやその詳細を把握しておきましょう。
• カード会社の連絡先をメモ
  現地でのトラブルに備え、カード会社の緊急連絡先をメモにして持ち歩くか、スマートフォンに保存しておくことをおすすめします。カードの紛失や盗難時に速やかに連絡を取ることで、不正利用を防ぐことができます。
• 複数のカードを持つ
  万が一、1枚のカードが利用停止になった場合や紛失した際に備え、異なるブランドのクレジットカードを複数枚持参することが有効です。特に、Visa、Mastercard、American Expressなどブランドを分けておくと、多くの国や地域で幅広く利用できます。それぞれの暗証番号も再確認しておきましょう。
• タッチ決済・スマホ決済
  渡航先によっては、クレジットカードのタッチ決済やスマホ決済が普及している国もあり、利用できるとさらに便利になるかもしれません。