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2025年版|機内Wi‑Fiはここまで進化!海外出張者のための航空会社別最新事情

海外出張のヒント

機内Wi-Fiは料金が高くて、スピードが遅い!?

かつては「つながりにくい」「高いわりに遅い」といったイメージもあった機内Wi-Fi。しかし最近では、無料で使える航空会社が増え、速度も大きく向上。メールやSNSはもちろん、Starlinkなど最新技術の導入により動画視聴やビデオ通話も可能なケースもあり、機内での生産性や快適さは格段にアップしています。

ここでは、主要航空会社の最新Wi-Fiサービスをまとめました。出張や旅行の航空会社選びの参考に、ぜひご覧ください。

Starlink(スターリンク)とは?
米国の宇宙企業SpaceXが提供する衛星インターネットサービスです。低軌道衛星を多数使うことで、地上に近い通信速度と安定性を実現し、従来の機内Wi-Fiよりも高速・低遅延が特長。
動画のストリーミングやビデオ通話、オンラインゲームにも対応し、「地上並みのインターネット環境」を目指しています。現在、導入を進めている航空会社が増えています

主要航空会社の機内Wi-Fi導入状況

JAL(日本航空)

2024年10月1日より、JALの国際線では全クラスで機内Wi‑Fiの無料化を実現。通信システムは、Panasonic Avionics社のKuバンド通信をベースに、一部機材ではより高速なIntelsat(旧Gogo)2Ku対応。メールやチャットの利用はもちろん、VPN接続やクラウド上の資料修正など業務用途でも十分耐え得る接続品質です。

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限
プレミアムエコノミークラス 1時間無料
(3時間プラン:$14.40、フライトプラン(24時間):$18.80)
JALカードの利用で割引あり
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

ANA(全日空)

2024年8月にはビジネスクラスでのWi‑Fi無料化を実現、さらに同年10月からはプレミアムエコノミーとエコノミークラスでのテキスト通信無料化も開始しています。

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限
プレミアムエコノミークラス テキストメッセージの送受信は無料
(ウェブサイトの閲覧を行う場合、30分プラン:$6.95、3時間プラン:$16.95、フルフライトプラン(24時間):$21.95)
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は、公式サイト(エコノミークラスビジネスクラス)にてご確認ください。

今後の展望
2025年8月からは、最新のViasat製インターネット機器に改修されたB767-300ER機(202席仕様)でサービスを再開。この機材では、全クラスで動画視聴にも対応した高速Wi‑Fiを無料で利用できるようになります。まずは1機からスタートし、2026年度内にはB767-300ER全6機で同サービスを展開予定です。2030年末までに国際線機材の8割以上で「全クラス無料・高速インターネット」の提供が目標。

参考リンク国内線・国際線機内Wi-Fiサービス 全クラス無料で動画視聴可能な高速インターネット環境へ

ハワイアン航空 ★Starlink利用

ハワイアン航空は、2024年9月からStarlinkの最先端インターネットサービスを主要航空会社として初めて提供。すべてのエアバスA321neo型機およびA330型機で、Starlinkの高速インターネットを無料で利用することができ、メールやSNSでの連絡はもちろん、動画のストリーミング視聴、オンラインゲームも楽しめます。また、利用に際し、煩雑な登録や決済手続きが不要なのも高評価です。

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限(Starlink衛星通信)
プレミアムエコノミークラス
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

<ハワイアン航空ホームページより>

シンガポール航空

シンガポール航空は、一部機材を除きほぼ全ての機材で機内Wi-Fiサービスを提供しています。また、スイート、ファーストクラス、ビジネスクラスの利用者、およびシンガポール航空のマイレージ会員(KrisFlyer会員)は、対象機材の機内Wi-Fiを無料で利用可能です。
エコノミークラスでもマイレージ会員であれば無制限でWi-Fiが使えるというのは嬉しいですね!

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限
プレミアムエコノミークラス 無制限 有料で利用可能
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

マレーシア航空

マレーシア航空では、2023年11月から、対象となる機材で全クラスの乗客を対象に、無制限の無料Wi-Fiサービス「MHconnect」を提供しています。
対象機材は、エアバスA350型機の全機と、A330の一部。いずれも日本路線で使用されています。

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限
プレミアムエコノミークラス
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

エバー航空(2025/7/1~9/30までプロモーション実施中)

エバー航空は、2025年7月よりビジネスクラス利用者、および自社マイレージ(Infinity MileageLands)会員に対して、無料でWi-Fiを提供開始しています。

さらに、2025年7月1日から9月30日までの期間限定で、特別プロモーションを実施。対象期間中は、Wi-Fi搭載機材(B777-300ER、B787、A330-300)を利用する全旅客(会員・非会員問わず)に、無制限で機内Wi-Fiを提供します。

ダイヤモンド /ゴールドカード シルバー/グリーンカード 非会員
ビジネスクラス 無制限 無制限 無制限
プレミアムエコノミークラス なし
エコノミークラス テキスト無制限

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

カタール航空 ★Starlink利用

カタール航空は、2025年7月に保有するボーイング777型機 全54機にStarlinkの導入を完了しました。これにより、すべての乗客が無料で高速インターネットにアクセスできる環境が整っています。
今後は、同サービスの対象をエアバスA350型機へも順次拡大し、2026年までに全機材への搭載完了を目指しています

マイレージ会員 非会員
ビジネスクラス 無制限(Starlink衛星通信)
プレミアムエコノミークラス
エコノミークラス

対象便や利用条件などの詳細は 公式サイト にてご確認ください。

今後の導入予定

2025年夏~

エールフランス

Starlinkを段階的に導入開始。Flying Blueアカウントにログインすることで無料で利用できるようになる。

2025年8月~

チャイナエアライン

機内で無料Wi-Fiの提供を開始。ボーイング777型機とエアバスA350型機、エアバスA321neoで運航する全路線、全客室クラスが対象となる。ビジネスクラスとプレミアムエコノミー、ダイナスティフライヤーのゴールド会員以上は無制限、エコノミークラスではテキストメッセージのみ利用できる。

2025年末~

スカンジナビア航空

Starlinkを全機材に順次導入開始。マイレージ(EuroBonus)会員を対象に全クラスで無料提供され、羽田〜コペンハーゲン線でも利用可能となる予定。

2026年1月~

アメリカン航空

マイレージ(AAdvantage)会員を対象に、ViasatとIntelsatの端末を搭載した全機で無料Wi-Fiサービスを提供開始。

2026年下半期

ユナイテッド航空

2025年初頭に実証実験を開始し、2026年後半から主要路線と地域路線の旅客便でStarlinkによる機内インターネット無料接続サービスを提供開始。

近年、航空各社は機内Wi-Fiの無料化・高速化を積極的に推進しており、動画視聴や業務利用にも対応する高速インターネットが当たり前になりつつあります。今後はさらに多くの航空会社・機材・路線での利用が可能になっていくでしょう。

一方でこうしたサービスの対象が、各社のマイレージ会員に限定されるケースがあり、この場合はアライアンス提携は適用されないことに注意する必要があります。頻繁に利用する路線や航空会社であれば、新たなプログラムへの入会を検討してみるのもよいかもしれません。

移動中も快適に過ごすために、各社のWi-Fiサービスを上手に活用し、よりスマートな出張を実現しましょう。