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ヨーロッパ出張で知っておくべき新たな入国システム:ETIASとEES(2024-2025)

ビザ・電子渡航認証

本ページの情報は2024年8月時点での最新情報となります。今後変更される可能性がありますので、最新情報をチェックするようにしてください。

欧州連合(EU)における新たな出入国管理システム導入の準備状況

EUは、非EU国籍者の入国管理を電子的に効率化するために、長年にわたり「出入国管理システム(EES)」「欧州渡航情報認証システム(ETIAS)」という2つの新しいシステムの導入を準備してきました。

これまで、技術的な要件やEU加盟国間での合意を得るために導入の延期が繰り返されてきましたが、現時点ではEESは2024年11月に、ETIASは2025年第2四半期(4~6月)に導入される見込みと発表されています。

出入国管理システム(EES)とは

出入国管理システム(Entry/Exit System: EES)は、短期滞在(180日間のうち90日以内の滞在)を目的とする非EU国籍者(注)が、以下の欧州諸国の国境を通過するたびにその出入国を記録するための自動化システムです。このシステムの導入により、従来の手作業によるパスポートへのスタンプ処理が不要となり、より効率的で正確な入国管理が可能になります。

(注)EESにおいて「非EU国籍者」とは、EU加盟国の国籍、またはアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスの国籍を持たない旅行者を指します。

導入予定時期

2024年11月

導入国

以下の欧州諸国(29ヵ国)

対象者

短期滞在(180日間のうち90日以内の滞在)を目的とする非EU国籍者

導入されるとどうなる?

上記欧州諸国への入国審査にて、パスポートへスタンプを押されることが無くなり、代わりに指紋採取または顔写真の撮影が行われます。

また、空港に設置される専用機器(self-service system)やモバイルアプリを利用して事前に情報登録を済ませることで、入国審査のプロセスを早めることができるようになります。(専用機器・アプリの利用が可能な空港は、現時点で未発表です。)

なお事前登録を済ませた場合も、入国審査は行われますので注意してください。

参考サイト:EU:Entry/Exit System (EES)

欧州渡航情報認証システム(ETIAS)とは

ETIAS(European Travel Information and Authorization System)は、ビザ免除対象国の国民がEU加盟国へ短期滞在(90日以内)のために渡航する際に必要な事前承認制度です。すでに実施されているアメリカ「ESTA」やオーストラリア「ETA」のヨーロッパ版と言えるでしょう。

導入予定時期

2025年第2四半期(4~6月)

導入国

以下の欧州諸国(30ヵ国)

対象者

短期滞在(180日間のうち90日以内の滞在)を目的とするビザ免除対象国籍者

認証の有効期間

3年間、または申請時に使用したパスポートの有効期限のいずれか早い方まで
※パスポートは上記欧州諸国出国時で3ヵ月以上の有効期限が必要です。
※新しいパスポートを取得した場合は、新しいETIAS渡航認証を取得する必要があります。

申請方法と申請時期

ETIAS公式ホームページまたはETIASモバイルアプリを通して申請を行います。 ※申請受付はまだ開始していません。

申請料金7ユーロは、クレジットカード等で申請時に決済を行います。

申請は数分以内に処理される見込みですが、最大4日程度かかるとされています。さらに追加情報や書類の提出を求められた場合は最大14日間、面接が求められる場合は最大30日間、この期間が延長される可能性があります。このため、2025年以降にヨーロッパへの渡航を計画される場合は、ETIAS導入の情報に注意し、ETIASが必要な場合は余裕をもって申請できるように準備することが大切です。

非公式なETIASサイトに注意

すでにETIASの公式サイトを装うような非公式または偽のホームページが増加しています。ETIASに関する正しい情報を得るためには、必ず公式サイトを参照するようにしてください。

非公式サイトまたは偽サイトを利用してETIASの申請を行った場合、ETIASの申請費用(7ユーロ)に加えて高額な手数料が請求されたり、正しくETIASの認証が受けられない恐れがあります。
ETIASの公式ホームページは https://travel-europe.europa.eu/etias です。欧州連合(EU)の関連サイトはすべて「europa.eu」というドメインで確認することができます。

イギリスはETAを導入予定

イギリスはETIASには参画しませんが、独自にETA(電子渡航認証)を導入する予定です。すでにカタール、バーレーン、ヨルダン、クウェート、オマーン、サウジアラビア、UAE国籍の渡航者に対して導入されており、今後はイギリスおよびアイルランド国籍を除くすべての国籍の渡航者に対して導入される見込みです。なお現時点では、2024年末までに導入予定と発表されているものの、具体的な開始日についてはまだ公表されていません。

2024/09/11追記:2025年1月8日から日本人へもETA導入されることが発表されました。詳細は 2025年1月から、日本人のイギリス入国にETA(電子渡航認証)が必要に をご覧ください。